好きなことで生きていくということ。

こんばんは。
 
葉月ゆかです。
 
 
最近SNSでは結構色々なことが話題になりましたね。
なんだかストレスイメージなことばっかり。
別にそこに触れたいってわけじゃないんだけど、なんかね。
 
悪いこと悪いことの方が目についちゃって嫌だわ。
 
わたしは件の話題になった事柄たちに関しても、
「ああ、まああるよね」「人それぞれだね」
みたいな感想しか持ち合わせてません。
わたしは、それはそれ、これはこれ。
色んな人がいていいんじゃないの。
って思っちゃうから誰が悪いも何もないというか。
 
ただ、音楽活動というものについてマイナスイメージばかりになってしまうのはやる側も見る側も双方にとって良くないことでしかないでしょ。
そうじゃないよね?
 
そんな気持ちと、自分の状況を踏まえた上で
「売れないのにいつまで音楽やってんの?」
から始まるツイートをしたんですけど、わたしが想像していたよりもたくさん反応があって驚きました。
 
なので、今のわたしと音楽の話をします。
 
 
わたしはライブハウスに出演し始めた歴で言ったら10年経つんだけど、その10年の中でものすごく頑張って努力してやり始めたのってこの1年半くらいだなって思います。
 
最初4年くらいはコピバンだったし、弾き語りになってからもめちゃめちゃたくさんライブをしたりリリースをしたり曲を書いたりってこともなくて、なんだかうまくいかないことを音楽業界だとかライブハウスだとか仕事のせいにしながら愚痴ばっかり言ってやってきたのが一年半前まで。
 
 
去年末だったかな、昔から仲のいいミュージシャンに言われたんですよね。
「あなたは才能だけでちやほやされていて、努力なんかしていない人だと思って好きじゃなかった。」
 
そうか、と思いました。
これまでの10年間だって、頑張らなかったわけではもちろんないし、それなりに悩んで苦しんで乗り越えてきたこともたくさんある。
でもどちらかというとわたしは、怖いものが多くて、だから出来ないことが多くて、無理だと思ってやらないできたことがすごく沢山ある。
だからといって売れたくない訳ではなく、このままでいいと思った事もなく、辞めた方がいいのかなと考え続けていました。
 
それがなんでこの1年半で変わったかって、単純に
仕事を辞める→社会復帰しようと思うも出来ない→なにが出来て、なにがしたいのかなと考えたら、じゃあ音楽を頑張る時なんじゃないかな
と。
 
わたしは自分に才能があるという訳ではない、とずっと思っていて、でも決して努力家でもなく、だから結果が出ないということを解っていてそこから変わっていくことがずっと難しかった。
 
音楽というか、わたしの言葉や歌は後から努力して身につけたものではなくて、元々わたしの中にあったもので、形が違うだけで人それぞれそういうものはあるんだと思っていて。
 
例えば、絵を描くことが出来るとか、料理を作ることが出来るとか、スポーツが出来るとか、勉強が出来るとか、仕事が出来るとか。
わたしはうたえるし曲も作れるけど、楽譜読めないし他の楽器も弾けないし、足遅いし、運動できないし、お金稼げない。
ただそれだけ。
 それを才能と言うのかもしれないけど、みんなそれぞれあるよね?って。
こういう考え方なので、ムカつく人はムカつくかもしれない。
わたしも昔は、なんであの子は…とかたくさん考えたし。

でも才能のあるなしよりも頑張れる人の方がすごい、と思う。
わたしは頑張る才能がない。
 
すごく不器用で、ひとつのことを一生懸命やるのに精一杯だし、疲れちゃうし、ついていけないことばっかり。
この歳になってやっと、人付き合いの仕方も、言葉の選び方もやれるようになってきたのかなっていうくらい。
すごく時間がかかっちゃう。
その中でもわりとすんなりと受け入れてもらえて評価された事が音楽だったし、わたしも音楽が好きで、楽しくて、じゃあちゃんとやろうかなってステージに上がることにしたという感じ。
 

でもやっぱり、大人になるにつれてそれでも生きていかなきゃいけない。
生きていくっていうのはお金を稼ぐこと。
そこがね、どうしてもずっと出来ないままなんですよね。
わたしを生かすために色んな人が手を差し伸べていてくれてて、それでご飯食べて、寝て、ライブしてる。
申し訳ないと思いながらやるより、感謝をして活かしていく方がきっといいと思って、ステージに立つ時は堂々と、楽しく。
素敵でしたと声をかけてもらえたら、嬉しい ありがとうって返事をする。
 
 
生きていく環境が変わった分、違ったことをしたり、もっと頑張りたいと思って、ライブを増やしたり音源を出したり配信をしたりワンマンをしたりぎゅっとを作ったり、わたしの中ではものすごい変化が起こっているんだけど
まだまだお金にはならない。
 
なので、いつまでやってんの?働きもせずに?と
言われても仕方がないんです。
仕方がないんだけど、わたしの事を責めるなら解る。
音楽やってるから仕事できないんでしょ?って言われるのは大いに違う。
 
わたしは、仕事ができないので
音楽をやっているんです。
 
 
じゃあもっと頑張れよ!お金を稼ぐために!
という意見も解る…というか、わたしもそう思う。
わたしだってお金を稼げるなら稼ぎたい。
でもずーっとそれが、すごく難しい。
まだ、しんどそうだなって思うやり方しかわからなくて、それで続けていけるのかな?もう嫌になったりしない?
音楽まで出来なくなったら?と考えるとそういう頑張り方は出来ない。
 
ていうかそもそも頑張るってなんだ?
 
無理する事?
我慢する事?
苦しむ事?
 
それが頑張ることなんだとしたら、わたしはなるべくそうしたくないし、やれる気がしない。
好きなものを、ずっと好きでいたい。
好きだからワクワクして、次はこうしようああしようって思いながら楽しんでいたい。
 
それだけなんだけど
わたしが苦しまないから、楽してる、頑張ってないって思われるし言われてしまう。
それが今一番苦しい。
 
嫌な事もある。
疲れる事もある。
やりたくない事もある。
でも好きだから、そういうマイナスな事だって歩み寄ったり解決策を探したりして、いつか好きになりたい。
だって自分が選んだんだもん。
疲れた、嫌だなって事ばかり考えるなら辞めてしまえ。
わたしはそう思ってしまう。

ていうかそれだってわたしの過去の経験上、
「こんな風にして頑張ってる」
「嫌な事だってやってる」
「すごくつらい、しんどい」
って、毎日が無理でストレスでイライラしたり泣いたり病気してた長い期間に得られるものより失うものの方が多かったからそこから変わりたいと思ってやっと辿り着いただけであって。
また胃腸炎になったりめまい起こしたり体にブツブツ作りながら、でもわたし頑張ります!っていうのが良いのかな。
それって見てて気持ちいいの?
もう辞めろって言うんじゃないの?

 
 
嫌なことから逃げたいんでも、目を背けてるわけでもない。
前向きに頑張りたいと思う事を頑張ろうと思っただけだよ。
それなりに一通り、10年間で経験したから今また新しく頑張ってる。
人には人の頑張り方があって、楽しんで頑張る人だっているんじゃないかな。


わたしは、
なのでライブに来て、わたしの生活を支えてください!とか
なのでいっぱいCDを買ってください!とか
見てくれる人がいないなら音楽辞めます!とか
言いたくて音楽してるんじゃないです。
わたしの好きな事を、好きになってくれたり共感してくれたり楽しんでくれたらいいなと思ってるだけです。
それを楽してるとか頑張ってないなんてところに当てはめるのは違うよ、許せない。
わたしの音楽が好きで、素敵だなと感じてくれて、手にとってくれる。
それが巡り巡ってお金やいろんな面でわたしのプラスになり、わたしはその分また好きなものや表現したい事を増やしていける。
そういうプラスの循環がしたいと思う。
お金なんてなくて生きていけるならそうしたいけど、それは難しいからチケットや音源に値段をつけてる。
それだけ。
表現方法が音楽だっただけ。
 
不器用で、弱くて、ダメなところがいっぱいある。
それでも好きな事ややりたいこと、楽しむ事を辞めたくない。
たくさんの人と繋がることができるように頑張りたい。
わたしはそうやって生きています。
 
なので
 

「音楽のせいでちゃんとした人生が送れない」みたいな言い方するのはやめてもらえません?

と、言いました。


血反吐を吐き苦労して生きていく事を「すごいな」「報われてほしいな」「カッコいいな」と思いこそすれ、その方が偉いとはわたしは思わないんです。
いろんな頑張り方がある。
好きな事をして楽しんで生きていくことに対してそんなに悪いと思わないでいてほしい。
 
わたしはまだまだ出来ないことがいっぱいあって、たくさんお世話になってばかりだから時々怒られます。
それはすごく申し訳ないと思う。ごめんなさい。
そんなわたしがこういうことを言うのは、甘えてる言い訳みたいで今ちょっとカッコ悪いよね。
それはわたしのせいであって、音楽や好きなことが悪いわけでは何一つ無いということを知ってほしくて。
そこはわたしの頑張りどころ。

あなたが喜んだり、褒めてくれることが、わたしは一番嬉しいから。
心配や迷惑はかけたくないから。
好きなことで生きてるよって胸を張って言いたいから。
わたしは笑って頑張ります。
 
音楽にこの上ない愛と感謝をもっています。
わたしを支えてくれる、あなたにも。

 
 
 
ゆか